あまりにも世間知らずだった私。

「なんでそんな不利なことしてるの?」

23歳、文系の大学院の学生の時、企業の新卒採用の面接で面接官から言われました。

「理系なら別だが、文系なら院卒ではなく大卒を採用する」

言われてはじめて、相手の立場から考えてみて、「たしかに不利なことをしている」と思いました。

けれども、不利なことをしたかったわけではありません。《不利になる》と認識すらしていませんでした。

学校の先生も親も誰も教えてくれませんでした。

“いろんなことを知りたい”“もっと学びたい”

ただそれだけの気持ちで、将来なりたいものや職業、働き方、キャリアの積み方といった道筋も何も考えていませんでした。あまりにも私は世間知らずだったのです。

“これがやりたい”“この仕事をしたい”“こんな役に立ちたい”

そんな夢ややりたいことは私にはありませんでした。漠然とした“こうだったらいいな”はあったかもしれません。なんとなくの幸せ。それすらも“なんとなく漠然としたもの”だったのです。